北九州市港湾空港局は5月6日、平成28年度国際RoRo航路誘致事業の概要を発表した。同事業は昨27年度から創設された航路誘致制度で、完成自動車の輸出や自動車部品輸入などのシームレス物流に不可欠な国際RoRo航路を新たに開設する船社等に対して補助金を交付するもの。交付を通じて臨海部における自動車関連産業等の物流拠点化の促進と北九州港の貨物取扱量の拡大を図る。
補助対象は、対象期間(2016年4月1日〜2017年3月31日)中に北九州港への寄港を開始して1年以上の継続寄港を予定する国際RoRo航路のうち、完成自動車の輸出を行い、かつ平均して月に1回以上の頻度で定期寄港が行われる航路の運航船社または船舶代理店。
補助対象経費は、補助対象期間において対象航路の寄港により発生する入港料および岸壁使用料で、新たに定期的に寄港を開始した日から3年を経過する日までの入港料と岸壁使用料を対象として補助金額を算定する。補助額は寄港開始から1年目が対象経費の50%、2年目が同30%、3年目が同20%(千円未満切捨て)で、ただし当該年度における同市の事業予算の成立を条件としている。補助制度の継続実施により、開始後2年目を迎えた航路も補助を受けられる体制が整った。
申請や報告内容に虚偽があった場合や、対象航路が中止、廃止された時、また寄港回数が当初予定の4分の3の回数に満たなかったなどには、交付の取消や交付後でも返還の請求がされる場合があるとしている。