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第25回アジア船主フォーラム開催、アジア船主協会に名称変更決める
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第25回アジア船主フォーラム開催、アジア船主協会に名称変更決める

 アジア船主フォーラム(ASF)の第25回年次総会が5月19日、上海で開催され、170名以上が出席した。総会ではASFの名称を変更して、今後はアジア船主協会(ASA)として活動することで合意した。その他、総会で確認された主な事項は次の通り。

◇運河通航料:2015年に開通した拡張スエズ運河および、2016年6月開通予定のパナマ運河新閘門について、不合理な通航料引き上げを抑止すべく、 国際海運会議所(ICS)などの国際海運団体と連携して、各運河庁との制度的な対話メカニズムの構築に向けた努力を継続する。

◇プレスティージ号判決:スペイン最高裁の判決は、汚染被害に対する船主の責任制限の権利をはく奪しようとするもので、1992年の民事責任条約を無視した不当な判決である。

◇海賊および武装強盗:マラッカ・シンガポール海峡における海賊および武装強盗事件は2015年第4四半期以降、大幅に減少した。ASAはインドネシア/マレーシア/シンガポールの海域3ヵ国による海上保安対策に感謝するとともに、責任ある船主団体として、今後も船員の安全確保に努力する。

◇シップリサイクルに関するEUの経済的手法:ASA は、2009年の“安全かつ環境に優しい船舶の解撤のための香港国際条約”(HKC)が、船舶解撤において最良の方法であるという基本方針を再確認した。メンバーは早期にHKCを批准するよう自国政府への働きかけを行う。一方、船籍にかかわらず、すべてのEU港寄港船を対象とする欧州連合(EU)のシップリサイクル関連課徴金導入のもくろみは、多くの船主に懸念を抱かせる。

 なお、第26代のASA議長にはFrank Lu台湾船主協会会長が選任された。任期は2017年5月に台北で行われる次回ASA年次総会の終了まで。

Last Update : 2016/05/27