気象情報サービスのウェザーニューズ(本社:千葉市、草開千仁社長)は7月15日、ロシアMoscowに現地法人Weathernews RUS LLC.を開設したことを発表した。
同社は気象・海象情報の提供を通じ、北極海航路における安全・経済運航の支援や北極域での天然ガス開発のサポートを行っており、これらサービスを提供する重要拠点としてロシアを位置付け現地法人を設立したもの。
今秋には、北極海の海氷を観測する超小型独自衛星「WNISAT-1R」の打ち上げを予定しており、北極域での精度の高い予測情報の提供とサービスの高度化に取り組む。また今後は、海運市場とどまらず、航空市場など新たな市場へのサービス展開も進める、としている。
7月6日(水)にはMoscowで現法設立の記念オープニングセレモニーを開催、約50名の関係者を招待した。冒頭にあいさつした草開社長(写真右)は、「北極海航路を航行する船の安全・経済運航のために『Polar Routeing Service』を開発し、過去5年間で33航海を支援してきた。しかし、お客様からは“もっとリアルタイムに、精度の高い予測を”という要望が絶えません。そこで、ここMoscowに拠点を開設し、さらに今年の秋に北極海の海氷を観測する独自衛星を打ち上げることで、より高精度な海氷の予測情報の提供に努めます」などと述べた。
続いて、セレモニーに招待された在ロシア日本大使館の上月豊久・特命全権大使(写真左)が登壇し、「北極海航路に目を向けると、同航路はロシアと日本とを結びつけ、大いなる可能性を有しております。ウェザーニューズ社はこれまでにもロシアでの天然ガス開発プロジェクトのモジュール運搬船へ安全運航支援サービスを提供しており、海難防止という観点から非常に有益です。同社の活動が日露経済関係のさらなる強化に貢献されることでしょう」などと祝辞を述べた。