郵船ロジスティクス(YLK)がこのほど、2017年3月期(2016年4月1日〜17年3月31日)の決算および、新中長期経営計画「トランスフォーム2025」を発表した。
YLKの17年3月期業績は、売上高が4391億円(前年比7%減)、営業利益が42億円(同53%減)、経常利益が60億円(同40%減)であった。海上事業/航空事業ともに取り扱いが拡大したものの、航空での日本および、アジアの運賃の仕入れ高騰などが利益を圧迫し、厳しい事業環境になった。
地域別では、日本/米州/南アジア・オセアニアが減収減益、欧州が減収増益、東アジアが増収減益。日本と東アジアについては、前述の航空事業の利益圧迫が影響した。米州では販売が想定したほど伸びず、第3四半期から営業利益が減少。同社の主軸である南アジア・オセアニアは、プレイヤー数が増えたことによる競争激化もあり収益が悪化したとしている。唯一の増益となった欧州では業務改革によって16年第3四半期から営業利益が拡大している。
また、前中期経営計画の最終年度であった17年3月期は、海上貨物/航空貨物(ともに輸出)双方で前中計の取扱目標を達成したが、一方、業績目標の達成率は売上高が93%、経常利益が59%で未達となっている。
水島社長は前中計について、「物量は海上・航空とも目標を達成し、ロジスティクスについても海外でのハラール認証など付加価値サービスを推進した」と一定の成果を挙げたとしたが、「世界的にブランディングの浸透が不十分であり、今後は全体的な業務改革を進めていく」と振り返った。
新たに策定した中長期経営計画では2025年度までの数値目標を設定し、最終年度に売上高8800億円、営業利益350億円を目指す。新中計は、持続可能で収益力を伴った成長に向けて、グループ総合力の体系構築、人材育成と組織能力強化、成長領域への投資、業務品質の強化、スケール拡大によるプレゼンス向上などを重点テーマに掲げて取り組んでいく方針だ。
この中計では3年後の2019年度の数値目標として売上高5700億円、営業利益140億円を掲げており、営業利益については昨年から約100億円を上積みしている。
営業利益の拡大は、(1)販売拡大(2)粗利改善(3)業務改革の3点を挙げ、それぞれ、(1)30億円(2)50〜60億円(3)30〜40億円の効果を見込んでおり、これに新プロジェクト立ち上げの人材コストなどの必要経費を差し引くと、3年後の営業利益が約100億円の程度になるという。
ちなみにこの100億円アップの内訳が、航空事業で50億円、海上事業/ロジスティクス事業でそれぞれ25億円ずつを想定しており、航空事業の利益率改善を推進する。