Cosco Shippingグループの重量物船社Cosco Shipping Specialized Carriers(=CoscoL、日本総代理店:コスコシッピングジャパン・トウホウ)が、積極的な船隊整備計画を進めている。
CoscoLでは、2万8000 D/Wトン、全長197.5m、全幅28mで、最大揚力700トンのクレーンを自装するツインデッキ型(2番ハッチが51.75m×23.5mのロングハッチ)“Da III Type”シリーズが重量物・多目的船隊の中核を担っている。
この6月には同タイプのDa Anが韓国・馬山で560トンの重量物を搭載し、中南米に輸送した(写真)。さらに7月にはDa Taiが神戸・門司に入港。門司から500トンを超える重量物2基を搭載するなど、“Da III Type”シリーズ船が大型のプロジェクト輸送で活躍しているところ。
同シリーズはすでに8隻が就航済みだが、使い勝手が良く、荷主の評価も高いことから、CoscoLでは、同タイプの重量物船4隻を新たに発注した。4隻のうちすでに2隻(Da Ji/Da Qing)がことし上半期に就航済みで、残る2隻(Da Xiang/Da Gui)も下半期にデリバリーされる予定。これにより、2017年末にはDa III Type×12隻体制となる。
CoscoLでは、2008年から進めていた大規模な船隊整備計画“100万トン新造計画”を2015年で一旦終了しているが、Da III Typeの追加発注を始め、さらなる船隊整備に積極的に取り組んでいく方針。今後は老朽化に伴う代替船として新造船の発注を行うほか、新規事業分野への取り組みも引き続き進めていく計画としている。
CoscoLはDa III Type×12隻を基幹として、平均船齢5歳を下回る約100隻の船隊を武器に、積極的にプロジェクト輸送需要に対応していく。