日本とマラッカ・シンガポール海峡沿岸3ヵ国(インドネシア/マレーシア/シンガポール)は10月2日、マレーシアKota Kinabaluで同海峡の共同水路測量調査事業の実施に関する合意文書に署名した。これにより、日・ASEAN統合基金(JAIF)を活用した、4年間のプロジェクトが本格的にスタートする。
同海峡の海図は1996年〜1998年にJICA(国際協力機構)と沿岸3ヵ国との共同水路測量により作成されたが、すでに約20年が経過しており、複雑な潮流による海底地形の変化で浅瀬等の危険個所が現れている。そのため、2014年に3ヵ国は日本の協力を得て、同海峡の水路測量調査事業を実施することを決めた。
まず、浅瀬等があり緊急に測量を行う必要がある5海域をフェーズ1として、日本の民間団体からの資金・技術協力および沿岸国の財源・現物提供により2015〜16年に先行実施した。今回のフェーズ2(2017〜20年)では、フェーズ1以外の30m以浅の海域(全分離通行帯の約3分の1 )について、JAIFを活用して共同実施する。過去の測量で用いたシングルビームに代わり、今回はマルチビーム方式を用いることによって、精度が向上した電子海図が更新されるという。
同海峡はアジアと欧州や中東をつなぐ重要な海上輸送路であり、日本の輸入原油の8割が通航するシーレーンだけに、船舶の安全通航は必須だ。