日本郵船(NYK)と同グループの日本油化工業は、堀場製作所と協力して、陸上分析機関で使用されている硫黄分析計を改良し、船上で燃料油の硫黄分を測定できる“船上簡易硫黄分析計”(写真)を開発したと発表した。
欧州や北米などの周辺海域には硫黄汚染物排出規制海域 (ECA)が設定されており、当該海域を航行する船舶に対しては硫黄分0.1%未満の燃料を使用することが義務付けられている。
機関士は、各タンク・配管内の硫黄分濃度が0.1%以下になるまでの所要時間を算出し、ECA入域前の適切なタイミングで燃料油の切り替え作業を行っている。
しかし、船上で使用燃料の硫黄分を実測できれば、「法令遵守に関して確実に対応できるうえ、切り替えるタイミングも最適化できる」という多くの要望があったため、新分析計を開発したもの。
船上簡易硫黄分析計は、C重油から軽油まで幅広い種類の燃料の硫黄分計測ができる。埃等が混ざることを防ぐためサンプルの専用容器を使い捨て方式とし、陸上分析機関と同様の高い精度を保ちつつ持ち運びが容易な形状となっている。
NYKではこの分析計を運航船に導入し、船舶から排出される硫黄酸化物(SOx)規制対応の徹底および低硫黄燃料油の最適使用に取り組むとしている。