プロジェクト貨物/ブレークバルク/重量物輸送の独Zeabornグループと、米船社Intermarineの合弁会社Zeamarineは2月1日付けで、両社の日本営業拠点を統合し、“Zeamarine Japan”(ジーマリン・ジャパン)に改称した。
ジーマリン・ジャパンのCEOにはRickmersの日本法人リックマース・ジャパンでCEOを務めていたRichard Stinchcombe氏(写真右端)が就任した。
これに合わせてZeamarineのAndre Grikitis・CEO(写真左から3人目)ら首脳が1月31日に来日し、事業内容や今後の方針などを説明した。
Grikitis・CEOは「ZeamarineはRickmers-LineとIntermarineが統合し2018年9月に発足した。Rickmersは100年以上、Intermarineは30年の歴史を持つが、両社の経験を新会社で発揮する。統合によって現在船隊が85隻に拡大したが、今年中に100隻体制に拡大する計画だ。さらに次のステップとして、ひとつのシステム・プラットフォームへの統合に着手している」と述べた。
また、「当社は世界20ヵ所に営業拠点を持ち、約300人のスタッフを雇用している。エンドツーエンドのソリューションを提供しており、陸送や倉庫などのサービスも展開する」と述べた。
Zeamarineでは、石油・ガスのプラントや、発電などのエネルギー関連のプロジェクト貨物を中心にグローバルに輸送している。その中で、「当社は風力発電関連の貨物取り込みに注力していく。同分野の貨物需要は増加が見込まれているが、当社の船隊はその輸送に適している」とアピールする。
サービスについては、引き続きRickmersの代名詞である3万D/Wトン級の多目的船(最大640トン揚力のマルチ・クレーン自装)9隻を投入した、欧州〜アジア〜北米〜欧州を隔週で結ぶ東回り世界一周航路(RTW-Pearl String Service)を中心に、日本の顧客ニーズに応えていく方針だ。
新造船については、「1万4000D/Wトン型9隻(クレーン最大揚力450トン×2基)を発注済みで、さらにオプションで8隻を追加している。2020年からデリバリーが開始される」とコメントした。
加えて、「150トン揚力で全長100m以下の小型重量物船へのリプレイスも進めている。常陸那珂など、水深の浅い日本の港湾にも対応可能だ」と、日本でのアドバンテージを強調した。
