川崎汽船(KL)は2019年3月期第4四半期決算で、収益力改善および市況影響型船隊の縮減を中心とした構造改革を実施する。
具体的には、コンテナ船事業統合会社Ocean Network Express(ONE)への用船に関する損失引当てに約150億円、コンテナ船およびドライバルク船の用船解約での損失を約500億円として、合計約650億円を計上するほか、当期に予定していた特別利益の一部が翌期計上となる特別損益の変更も含め、19年3月期の通期業績予想を800億円下方修正した。
19年1月31日の前回予想では、親会社株主に帰属する当期純損益を200億円の赤字としていたが、これを修正して1000億円の赤字とした。
同社ではコンテナ船/ドライバルク中小型船など、不経済船約25隻を約500億円で用船解約する計画で、市況影響型船隊を縮減することにより収益力の向上を図る。
また“選択と集中”の方針のもと事業ポートフォリオを見直し、国内港湾運送事業の提携/非コア事業や不動産の売却/政策保有株式の売却を実施するとしている。