福井県および敦賀市は、近海郵船が敦賀〜博多間定期RoRo航路を4月1日に開設したのを記念して、同日に歓迎式典を敦賀港金ヶ崎ふ頭で開催した。
同航路は、敦賀港の背後圏である関西・中京圏と、九州経済圏とを繋ぐ日本海側唯一の定期航路となるもの。また、既存の敦賀〜苫小牧間航路と接続することで、九州〜北海道間を結ぶ新たなルートが構築される。
式典のあいさつでは福井県の山田賢一副知事(写真中央)が、「この博多航路の開設により、敦賀港が、九州から北海道まで全国に向けた海上輸送の拠点として大きく成長することとなる。また、県内や近隣県の貨物をこの航路で博多に運び、博多の充実した海外航路を活かして東南アジアなどに運ぶことも可能になる」と述べた。
また、敦賀市の渕上隆信市長(写真左から2人目)は、「現在、敦賀港では鞠山南国際物流ターミナルの拡張事業が実施されている。完成すると、鞠山北の混雑緩和、鞠山南の2隻同時接岸などが実現し、取扱貨物の新規開拓や利用拡大、定期航路の安定・拡充、クルーズ客船の寄港増加が見込める」と、敦賀港の利便性をアピールした。
近海郵船の田島哲明社長(写真右から3人目)は、「新航路は日本経済の大きな課題であるドライバーの働き方改革、西日本における輸送モード複線化に対応し、さらに海上輸送であることから環境負荷の低減にも貢献する」とした上で、「当初は投入船1隻による週3便だが、7月には2隻目を投入して、週6便とする」計画も明かした。
