武漢新港管理委員会と中外運湖北有限責任公司は5月24日、都内で“武漢港セミナー”を共催した。このセミナーの中で、中国内陸・長江流域の武漢港と日本を結ぶ、初の直航コンテナ航路の開設計画が明らかにされた。
運航船社や開設時期については触れられなかったが、東京/名古屋/阪神と博多/阪神の2つのループで、それぞれ定曜日ウイークリー運航を行う計画が紹介された。
現在、武漢〜日本間では上海などでコンテナをバージや内航船に積み替えるサービスしかない。直航便の輸入では武漢→博多を5日、武漢→東京を7日、輸出では阪神→武漢を5〜6日程度の輸送日数で想定しており、現行の積み替え輸送に比べて5〜6日短縮できると見ている。
輸送日数が大幅に短縮されるほか、スケジュールが安定化し、積み替えコストが削減できる。また、武漢からは鉄道などにより中国内陸各地へ輸送できるほか、中欧班列による中央アジアや中東欧へのコンテナ物流にも対応できるとしている。
セミナーでは同委員会の張林主任(写真)や、韓芸・経済発展所所長が武漢市の経済動向や武漢港の港勢について説明したほか、CoscoやSinotransが自社グループの長江サービスなどを紹介した。
武漢港には外貿コンテナ航路が3航路就航しており、7ヵ国との間に直航サービスがある。2018年のコンテナ取扱量は156万TEU超だった。
同委員会などによると、560TEU型コンテナ船×2隻の建造が進んでおり、危険品は136TEU、リーファーは15TEU搭載できる仕様だという。
同船により、(1)武漢(火)〜東京(火)/名古屋(水)/阪神(木)〜武漢(火)と、(2)武漢(火)〜博多(日)/神戸(月)/大阪(火)〜武漢(月)の2ループを、それぞれ14日でラウンドする直航コンテナ航路の開設が計画されている。
