DHLは6月4日、eコマース(EC)の成長についてリポートを発表した。
同社は、ECが企業に重要な影響を与え、将来的にECによる輸送戦略の変化が形づくられるとした。 同リポートはアンケート形式で行われ、これによると回答者の65%がECの急激な増加とそのサービスへの影響がサプライチェーンに影響をおよぼしているとした。
また、DHLの委託による最近の調査では、企業は地政学的な変化や技術の変革などによって、急速に変化する市場環境に直面していることが明らかになった。しかし、陸上輸送事業に関しては、ECによるサービスおよび陸上輸送に与える影響が企業の最も大きな問題であるとしている。
特にECにおける非常に高いサービスへの期待がビジネスに影響を与えているという。一例を挙げると、顧客は同日または翌日の配達やさまざまな形でのラストマイルの配達オプション、輸送中の高い視認性、返品についての柔軟な対応、常時の在庫保有を期待しており、こうした顧客の要求がサービスを困難にしているとした。
また、DHLの調査「物流輸送の進化:今後の展望」では、ECが市場全般、主に陸上輸送に与える影響は地域によって異なることがわかった。例えば、今後1年から2年と3年から5年の電子商取引の影響を比較すると、米国の回答者は、影響は63%から60%に減少すると予測しているが、欧州、中東・アフリカ、アジア、ラテンアメリカでは、65%から69%に増加している。