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JAL Cargo:羽田で医薬品輸送商品の発表会を開催
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JAL Cargo:羽田で医薬品輸送商品の発表会を開催

 日本航空(JAL)の貨物部門であるJAL Cargoは、新たに自社開発した定温コンテナ(CC20=10月1日既報)を 輸送サービスのラインナップに加えたことを機に10月27日、羽田の東京国際エアカーゴターミナル(TIACT)でCC20を含む同社の医薬品輸送商品「J SOLUTIONS PHARMA」の発表会を開催した。この会はセミナーと器材見学の二部構成で行われ、フォワーダーや荷主など約80名が出席した。

 セミナーの冒頭あいさつで、山村毅 JAL執行役員・貨物郵便本部長は「昨年来”ひたむきに””誠実に””創造的に”という3つのキーワードを旗印にスタッフ全員でJAL Cargoブランドの意識の共有を図っており、こうした観点で顧客重視の新商品を開発した」と説明。続いて同貨物路線部・国際路線室・マーケティンググループの遅塚(ちづか)周太郎グループ長が登壇し「J SOLUTIONS PHARMA」の新しいソリューション概要について解説した。

 CC20は定温で経済的に輸送する必要のある医薬品などに向いており搭載貨物重量は約1トン。外部電力を必要とせず、かつ長時間持続性のある特殊な蓄冷/熱剤を利用することで、様々な環境下でも約100時間15〜25℃の定温維持が可能になるというもの。

 従来の機械式定温コンテナに比べて開発コストを抑制できるため、経済的な利用料金が提供できることや蓄熱剤/コンテナを再利用するため、梱包資材の廃棄が発生せずドライアイスも不要なのでCO2排出を削減できるなど環境面にも配慮した商品であることをアピールした。

 また、CC20開発に当たってはコンテナ上部にアクリルウレタン樹脂の塗装をすることで表面温度の上昇を防いだり、庫内の温度を3点で計測し、より厳密な温度モニターを実現し、通信機能付きの温度ロガー搭載で、庫内の状況を即時に荷主に知らせることが可能となったこと。独自の特殊蓄熱剤カセットを開発、採用したことで輸送品質と作業効率を上げるなどJALの定温輸送の経験とノウハウが随所に反映されていることを説明した。

 セミナー後、参加者は上屋に移動して「J SOLUTIONS PHARMA」で現在提供している充電式定温コンテナやドライアイス式の保冷コンテナ、高性能保冷定温ボックス、サーマルブランケットなど特殊輸送器材の実物を見学した。 プロダクト詳細についてはJAL Cargoホームページでhttp://www.jal.co.jp/jalcargo/inter/jproducts/j_solutions_pharma.html

 写真は初披露されたCC20についての仕様説明や利用メリットをPRする山村本部長。

 

Last Update : 2015/10/28