郵船ロジスティクスは1月26日、マレーシア法人TASCO Bhd.がコールドチェーン事業大手Gold Cold Transport社(以下GCT)とMILS Cold Chain Logistics社(以下MCCL)を、それぞれ買収する契約を締結したと発表した。
マレーシア証券取引所の承認を経て、6月末までに両社買収の手続を完了させる予定。
マレーシア国内ではアセアン地域の人口増と消費拡大を背景に、生鮮品を含む食料品/飲料/医薬品等の鮮度保持輸送・保管の需要が高まっている。さらに、今後はオンラインショッピング市場の拡大で、冷蔵・冷凍倉庫での保管やリーファートラックによる定時配送の需要増が見込まれる。
TASCOでは両社買収によりコールドチェーン事業へ本格的に参入し、海上・航空貨物輸送/コントラクト・ロジスティクスを組み合わせることで、さらなる事業拡大を図る。
GCTはマレーシア国内のコールドチェーン業界で売上第2位。約3万1000m2の冷蔵・冷凍倉庫と174台のリーファートラックを有し、主に冷蔵・冷凍食品を扱っている。アイスクリームの取り扱いでは国内80%以上のシェア。
MCCLは同10位の規模。Port Kelang港Westport地区で冷蔵・冷凍倉庫(約7000m2)を運営している。同地区はFree Commercial Zoneで、税関や港湾局に隣接する好立地であるため、郵船ロジでは同倉庫に加え、敷地(約16万m2)と常温倉庫(約3万1000m2)の買収についても契約している。
買収した2社はハラル物流にも対応しており、ハラル取得済のTASCOと連携したハラル物流サービスの提供も可能。
郵船ロジでは、今回取得した好立地な土地および施設を“戦略的物流施設”と位置付けて、コールドチェーンだけでなくあらゆる物流ニーズに対応する体制を強化する。