郵船ロジスティクス(YLK)はこのほど、(株)サトー、浪速運送(株)との3社協業によるファッション・アパレルの海外調達物流における業務効率化を実現するソリューションを構築すると発表した。18年春からサービスを開始する。
YLKは2016年から、同社の物流情報可視化システム「NEXT」とサトーの梱包情報管理システム「大車輪SaaS」を組み合わせて、顧客の発注情報や海外工場・倉庫での梱包・出荷情報/国際輸送情報をシステムで連携するサービスを提供している。これにより、バーコードやID情報を埋め込んだRFタグからデータを読み書きが可能なRFID、ハンディスキャナーを利用することで、書類作成やデータ入力作業の削減、貨物とデータ・書類の不整合の未然防止が見込め、作業効率を高めることが可能だという。
また、16年末からは浪速運送とカンボジア国内の検品物流センターで協業を開始。顧客が海外縫製工場で生産した商品を浪速運送の同センターで検品・検針/流通加工/店舗仕分けなどを行い、YLKが国際輸送を担うサービスを提供してきた。同センターではYLKの「NEXT」で検品情報と輸送情報を同一システム内で可視化して一元管理ができ、さらに、顧客が日本側に設けていた物流センター機能を浪速運送が一括で請け負い、人件費の安い海外生産地に機能移管することで、ローコスト運営が可能になっている。
YLKでは、上記2つの従来サービスを統合して作業拠点を浪速運送の現地検品物流センターに集約することで、海外調達物流における業務効率化を実現するソリューションのサービス提供を開始するもの。
新サービスは、海外での正確な検品検針情報、国際輸送、国内施設納品までの情報をバーコードやRFIDを用いてデータ管理する。
また、現地検品物流センターをハブにしたSCMラベル貼付および、店舗別仕分けにより、海外で検品・検針や店舗別仕分けを完了させ、日本到着後、在庫型物流センターを経由せずに通過型物流センターに納品を行い各店舗に配送する直流サービスが可能となる。
今後は顧客ニーズに合わせてカンボジア以外の東南アジアや中国にも展開していく予定としている。イラストはサービスイメージ。
