AirbusとBombardierは6月8日、Bombardierの新鋭旅客機“Cシリーズ”の事業会社であるCSALPの株式について、Airbusが7月1日付けで過半を取得すると発表した。
今回の株式取得は、2017年10月に発表した合意に基づくもの(17年10月18日既報)。現行、Bombardierが約62%、カナダのケベック州政府が約38%を持っているCSALPの株式について、Airbusが出資して50.01%の過半数を取得し、Bombardierが約31%、州政府が約19%の持ち分構成とする。
BombardierはCSALPの出資計画を継続するが、Airbusとケベック州による3者パートナーシップが早期に成立したことで、計画内容を更新する。Bombardierは資金不足に対して必要に応じて、ことし後半に最大2億2500万米ドル。2019年には最大3億5000万米ドル、その後2年間で最大3億5000万米ドルの資金提供を計画している。
Airbusの買収後も、CSALPの本社や組み立てライン、関連施設はケベック州Mirabelに置かれる。また、Cシリーズは従来のBombardierのカナダ工場のほか、Airbusの米アラバマ州Mobile工場でも最終組み立てを行う計画。
CシリーズはBombardierが新たに開発した100〜150席の新鋭小型機で、このクラスの市場は、今後20年間に6000機以上の新造機需要があるとAirbusとBombardierは見込んでいる。
2017年はCシリーズ全体で17機がデリバリーされ、ことしの納入数は倍増する見通し。写真はA320neo(左)とBombardier Cシリーズ(右)。
