航空貨物運送協会(JAFA)は6月13日、都内のホテルで平成30年度定時総会を開催、役員改選が実施され、会長(代表理事)の伊藤豊・日本通運副社長(写真)が再任したほか、副会長の倉本博光・郵船ロジスティクス会長の退任に伴い、後任として新たに水島健二・郵船ロジスティクス社長が副会長(総合部会長)に就任した。
定時総会後の会見で伊藤会長は「協会の健全な発展と、安全で効率的な航空貨物輸送サービスの一層の推進を目指し、(1)安全、(2)教育訓練、(3)物流の効率化を3本柱として、各種事業の充実強化に努めていく。航空貨物を再び確かな成長軌道に乗せていくための土台作りに貢献していきたい」と抱負を語った。
また、「航空貨物業界については、昨17年から国際貨物量が増え、現在も継続している。一方で、他の物流業界と同様に厳しい経営環境が続いている。人手不足や働き方の問題などもあり、各社とも苦労している。当協会が使命を果たせるよう、役員一丸となって努力していく」と現状を語った。
今年度の航空貨物の見通しについては、「引き続き日本発の航空貨物は順調に動いている。アジアを中心とした自動車関連、半導体、電子部品の荷動きも堅調だが、昨今の米国の保護主義や、G7での貿易摩擦問題などが懸念材料だ。国際関係が間違った方向に進み、緊張感が増せば、国際物流に大きな影響を与えるだろう。大きな影響がないことを願っているが、このような問題がなければ、航空貨物の荷動きは、少なくとも今期前半は堅調な荷動きで推移するだろう」との見解を示した。
その後開催された懇談会には、航空会社、物流関係業界、関係省庁などの関係者が多数参加した。
