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ANA/LCAG:対EU-EPAとデジタル化でセミナー共催
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ANA/LCAG:対EU-EPAとデジタル化でセミナー共催

 ANA CargoとLufthansa Cargo(LCAG)は10月15日、顧客フォワーダーや航空貨物輸送関係者など多数を招いて「カスタマー・アドバイザリー・ボード」を東京で開催、EU通商部による日本/EU間経済連携協定(EPA)に関する講演や、LCAGによる航空貨物輸送における同社のデジタル化の進展についての講演を行った。

 まず、日本/EU間EPAに関しては、駐日欧州連合(EU)代表部の通商部長・公使参事官Marjut Hannonenさん(左写真)が、「EUと日本のGDPを合わせると世界GDPの30%に相当し、両国の貿易額は世界貿易の37%を占めており、日/EUの双方向の物品貿易は2017年で1300億ユーロにも達している。その両国の貿易が自由化されることの経済効果はとても大きい」と、日本/EU間EPAの意義について語った。

 また、Hannonen参事官は、「このEPAは物品貿易だけでなく、競争法や補助金関係/持続可能な開発など、幅広い分野でさまざまな合意に達したことでも意義深いし、初めて中小企業に特化した条項もあるEPAということでも、きわめて野心的な協定と言える」と、同EPAの性格についても言及し、さらに関税については、「自動車や医療・医薬品など重要な貿易品についての関税はほとんどゼロになっていく。両国間に200以上もあった非関税障壁も、5年間で90%以上が撤廃される」として、その結果、「日本やEUの輸出はそれぞれ16〜24%は増えるだろう」との観測を述べた。

 同EPAの最も重要な要素のひとつとして、同参事官は「税関システムの簡素化や透明性の確保、通関や書類の電子化・統一化を促進すること」も挙げており、リスク管理を維持しつつ、通関事務の簡素化と迅速化が進むことが期待できるとして、講演を締めくくった。

 次いで、LCAG東日本営業本部・本部長の十河宏氏(右写真)が演壇に立ち、同社が進めている「デジタル・トランスフォーメーション(電子化による変革)」のプロジェクトについて講演した。

 十河氏によれば、「LCAGは航空貨物輸送に関するデジタル化を中核戦略のひとつに掲げており、日本でもこれまで様々なデジタル化への取り組みを進めてきたところだが、本18年も、貨物関連書類のデジタル化によるペーパーレス輸送(eFreight)の推進活動を行ったほか、eBookingの強化やメッセージ機能を強化したAPIを通じて顧客との情報伝達を強めるなどの活動を行ってきた」という。

 その結果、「LCAGの(同社顧客による)eAWB利用率は70%に達し、eBooking率も80%と、一応の成果が得られた」ものの、「日本全体のeAWB化率はわずか31.1%(18年8月時点)と、極めてデジタル化が遅れているのが現状」として、「今後、さらなるデジタル化推進への積極活動が必要」と強調した。

 LCAGでは現在、顧客との情報/業務のデジタル化に向けて次の5つの力点項目を推進しているという。

 (1)プロセスの自動化で得られるメリット、(2)APIウェブ利用やロジ・データクラウドなど、デジタルによる顧客満足/サービス/コネクティビティを拡大する、(3)多様な産業のパートナーとの提携による新ビジネスモデルの創出、(4)最新テクノロジーの提供、(5)デジタルカルチャーの確立ーについて努力していくと十河氏は述べて、最後に、「フォワーダー企業などのデジタル化には、やはりトップの決断が必要、そのためのご協力を切にお願いしたい」とセミナーを終えた。

Last Updated : 2018/10/16