中国ECモール最大手Alibabaグループの物流子会社である菜鳥網絡(Cainiao Smart Logistics Network)は、ことし9月末、日本市場に本格参入したと11月11日発表した。
ファーストマイルからラストマイル、倉庫管理、国際配送、トラック輸送、通関手続きにわたる、エンドツーエンドの物流・サプライチェーンサービスを提供する。
日本市場において、菜鳥の物流サービスを利用し、配送効率を40%引き上げ、輸送におけるリードタイムを18〜22日から11〜13日に短縮できた企業もあるという。
菜鳥のB2B倉庫では、横浜の倉庫が1万m2、神戸の倉庫は1万9000m2以上の広さがあり、両倉庫とも、最寄りの港から15km以内に配置されている。
中でも横浜倉庫は港の近くに立地しており、倉庫管理システム(WMS、Warehouse Management System)を導入し、日本国内への輸送および、中国への輸出前の出荷前品質管理、事前処理と梱包をサポートしている。
東京と大阪にあるB2C倉庫は、それぞれ2万m2と1万3000m2の面積がある。東京については、成田空港と羽田空港にアクセスしやすい場所にそれぞれ1棟ずつあり、ともに空港から10km以内の場所に位置している。
国際輸送に関しては、菜鳥のサービスには航空便と船便の両方が含まれていて、現在、日本の横浜・神戸から中国の寧波・上海に向かうコンテナ船を週10便、航空便の輸送を確保するため、貨物専用便も日本と中国の間を毎日運航中。
また、日本通運/4PX/Sinotrans/宏遠グループ(Hongyuan Group)と提携し、ファーストマイルとラストマイル輸送の追跡リソース(トラッキングリソース)を提供し、日本と中国での通関手続きの迅速化を図っている。
菜鳥のグローバル・サプライチェーン部門を担当する趙剣ゼネラルマネージャーは「日本市場は、われわれにとって常に重要なマーケットだ。日本企業に菜鳥のエンドツーエンドの物流とサプライチェーン・ソリューションを提供し、国際貿易を促進し、企業の収益源の増大に貢献していきたい」と述べた。