韓進KALと大韓航空(KAL)は、11月16日に開催した取締役会でAsiana Airlines(AAR)を買収することを決定した。
買収額は1兆8000億ウォン(約1700億円)の予定。KALがAARの第三者割当増資を引き受ける形で、AARを子会社化する。
買収資金として政府系の韓国産業銀行が、KALの持ち株会社の韓進KALに8000億ウォンを出資する。KALはこの資金に加えて、21年初に新株発行により買収資金を手当てする。
関係する独禁法当局の認可を経て、21年央に買収を完了する計画。
KALは今回の決定を、韓国の航空業界の再構築による安定化が目的で、AARを買収することにより、世界トップ10の輸送規模の航空会社になるとしている。
韓国の航空業界は国内1位のKALと2位のAARという2大フルサービスキャリアのほかLCCも多く、競争が厳しい。そうした環境下でAARは経営不振に陥り、事業の売却先を探していた。昨年末には国内建設大手に売却することでいったん基本合意したが、新型コロナの影響もあって20年9月に破談したため、新たな売却先が注目されていた。