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IATA:欧州市場予測が4月より悪化、夏期需要も見込めず
国際航空運送協会(IATA)は6月17日、新型コロナウイルスのパンデミックが欧州の航空業界や欧州経済に与える影響について、4月の予測と比べて悪化するとの見解を示した。
欧州の航空市場では2020年の旅客需要が、半分以上減少するとみられ、年間で215億ドル(約2兆3000億円)の損失が予想される。これは欧州航空業界の600万〜700万人の雇用に影響を与えるとしている。
こうした事態を回避するためには、渡航制限の緩和と政府の財政支援の継続が重要であると指摘している。
IATAのRafael Schvartzman欧州地域担当バイスプレジデントは、「IATAの最新の調査では、4月以降の欧州5大市場で旅客数/航空会社の収益/雇用/GDPへの影響と、すべての指標が低下している」と語っている。
IATAは現時点での欧州の2020年の旅客数を、前年比で英国が1億5400万人減、スペインが1億2450万人減、ドイツが1億1340万人減、イタリアが9200万人減、フランスが8870万人減と予測している。
また同氏は「私は最悪の事態がまだ到来していないのではないかと心配している。航空会社は夏期シーズンの需要によって支えられているが、今回は夏期需要がない。失業や一時帰休を最小限に抑えるためにも、継続的な救済措置が不可欠だ」と述べた。
Last Updated : 2020/06/19
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