日本船主協会の武藤光一会長(商船三井会長、写真)は3月28日に定例会見を行い、経済環境や海運市況などについて、概要、次のように語った。
▪最近の105円前後の円高は海運界には厳しい。米国が鉄鋼・アルミの輸入制限を決め、中国に対して知的財産の侵害でも制裁に動くなど、経済には不安要因が多い。
▪コンテナ船事業では、邦船3社のコンテナ船事業統合会社ONEが4月1日から事業を開始する。18年の新造船就航は、16年、17年に比べて多く、供給スペースが増える。ただ、荷動きは堅調なうえ、プレーヤーの減少などもあり、市況について楽観はしていないが、ひどくはならないだろう。
▪ドライバルクは、ケープサイズが季節的な要因もあって、足もとで市況が良くないが、パナマックス以下のサイズは堅調で、新造船の供給も2018年はかなり絞られている。そのため、採算は収支トントンか、少し良いくらいになるだろう。
▪トン数標準税制の新制度での適用が始まり、船主が参画できるようになった意義は大きい。今後も世界標準の制度に向けて、基盤整備を進める。
▪世界の海運界では、インドネシアの石炭やパームオイル輸送にみられるように、自国優先政策/貨物留保政策の傾向が出てきている。海運自由の原則に反するもので、時代の流れに逆行する。