商船三井(MOL)は、同社がフィリピン Dasmarinas市Salitranで開設準備を進めている商船大学“MOL Magsaysay Maritime Academy Inc.”(上写真)について、このほどフィリピン高等教育庁から正式な開学認可を取得し、2018年8月の開校が決定したと発表した。
MOLは従来、フィリピン人船員の育成を目的に、自社訓練船での専属講師・乗組員による訓練航海を行ってきたほか、フィリピン政府の推進する産学連携制度のもと、提携商船大学から選抜した3年生を対象にMOLグループ施設での教育・訓練を実施する“職員候補生プログラム”を実施してきた。
同社はことし8月に開校する商船大学について、この“職員候補生プログラム”を通じて得た実績と知見をもとに、さらに高い水準の船員を安定的に育成するもの、としている。
大学施設はすでに完工しており、敷地面積は約13.2ha、建物の延床面積は約3万m2の規模。なお 1学年あたりの学生数は最大300名(航海科、機関科各150名)。
訓練施設“Ship in Campus”(下写真)は即戦力の養成を図るため、外観および実習設備の配置を可能な限り実船に近づけてあるという。
同大学の設立でMOLは、安定的に良質な船員の育成を図り、経営計画「ローリングプラン2018」の強化項目である「海技力」の向上と「世界最高水準の安全運航」の実現を目指すとしている。