中国船社Sinotrans Container Linesの日本総代理店シノトランスジャパンは7月、中国鉄路との提携により、日本発・ポーランド Mlaszewice向けおよび独Duisburg向けのシー&レール複合一貫輸送サービスを正式に開始する。
同社は昨18年6月から1年余、日本〜中国〜ポーランド/ドイツ間のトライアル輸送を重ねてきた結果、安定したサービスを提供できる体制が整ったとして、本格的に実施する。
当面、日本から40'のFCL(コンテナ単位)の輸出サービスとしてスタートさせる。日本の積み出し港は東京/横浜/名古屋と大阪/神戸の5港。Sinotransの日本〜威海航路で海上輸送後、欧州まで鉄道輸送する。
日本→威海→文登(Wendeng)鉄道貨物ターミナル→重慶→Khorgos(新疆ウイグル自治区)もしくは阿拉山口(同)→カザフ鉄道/シベリア鉄道→ベラルーシ→ MlaszewiceもしくはDuisburgというルートで輸送される。
関東・名古屋からの輸送日数は、Mlaszewiceまで24日、Duisburgまで28日。一方、関西からはMlaszewiceが20日、Duisburgが24日に設定されている。
シノトランスでは昨年6月にトライアル輸送をスタートさせた時点では、連雲港をゲートウエーとしていた。しかし、威海港が港湾サービス/通関(保税)/鉄道ターミナルへの接続といった点で優れており、重慶は欧州向けにコンテナ1、2本であっても、ブロックトレーンに乗せることが可能なことから、今回のルートを選択した。
同社はこのルートで、ことしの第一四半期だけで、すでに120FEUの日本発・欧州向け輸送実績があるという。今後、中欧・東欧向け貨物をターゲットに、「航空輸送より安い運賃、海上輸送の半分ほどの輸送日数」をセールスポイントとして実績を伸ばし、徐々にサービスメニューを増やしたいとしている。