商船三井(MOL)とグループ会社の商船三井システムズはこのほど、AIの基盤技術のひとつである“数理最適化”を活用して、従来よりも短時間で自動車船の配船/貨物積み付け計画を策定することに成功したと発表した。
数理最適化とは、制約条件を満たす解の中で最適な解を求めるソリューションで、資産運用/電力運用/配送計画など、幅広い分野で活用されている。
今回、MOL/商船三井システムズの両社は、大阪大学大学院情報科学研究科の梅谷俊治・准教授の協力のもと、数理最適化を利用して膨大な組み合わせから効率的に計画案を求めるアルゴリズムを開発したもの。
MOLは、「近年、自動車メーカーをはじめとする荷主の輸送・物流パターンは多様化傾向にあり、顧客ニーズを満たす船隊の最適運用には効率的な配船と貨物の積み付けが必要不可欠」としたうえで、「今後はデジタライゼーションを通じて、急な輸送量の変更や寄港順の変更の際にも顧客への回答時間を大幅に短縮することで、サービスの改善を目指す」としている。