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Cosco Shipping Specialized:北極海航路で苫小牧へコンテナ貨物の試験輸送
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Cosco Shipping Specialized:北極海航路で苫小牧へコンテナ貨物の試験輸送

 Cosco Shippingグループの重量物船社Cosco Shipping Specialized Carriers(略称COSCOL、日本総代理店:コスコシッピングジャパン・トウホウ)が運航する多目的船Tian En(3万6000 D/Wトン)が10月9日、苫小牧港に入港した。

 Tian Enは9月13日にフィンランドHelsinki港を出発し、北極海を航行して苫小牧に到着。木材やパルプなどの住宅用建材を積んだ40'コンテナ20本を荷揚げした後、中国へ向かった。

 北極海航路を利用したコンテナ貨物の試験輸送は日本初で、同日、苫小牧国際コンテナターミナルで歓迎セレモニーが開催された(写真)。

 COSCOLは2013年からアジアと欧州を北回りで結ぶ“北極海航路輸送”をスタート。2017年にはノルウェーからの中国向け多目的船Tian Le(3万6000 D/Wトン)が北極海を経由して苫小牧および釧路に寄港、昨18年にはTian Hui(同)がドイツから苫小牧および釧路へ飼料原料を輸送している。COSCOLの北極海航路における苫小牧寄港は今回で3年連続となる。

 北極海航路は7〜11月の期間しか利用できないが、スエズ運河を経由する南回り航路と比べて、トランジット・タイムを大きく短縮できるメリットがある。中国政府では同航路を“氷上のシルクロード”と呼び、中国主導の広域経済圏構想“一帯一路”と結びつける方針を示すなど、重要な航路として位置付けている。

 COSCOLは北極海サービスに注力するため、3万6000 D/WトンのIce Class新造多目的船3隻を発注済みで、Tian Enはそのうちの1隻。同社は今後も積極的に北極海航路を展開する計画としている。

Last Updated : 2019/10/18