商船三井(MOL)と自律制御システム研究所(以下、ACSL)はこのほど、暗所状態かつ全地球測位システム(GNSS)の電波が届かない船倉内で、ドローンの自律飛行による点検の実証実験に成功したと発表した。
実験はMOLの石炭運搬船の閉鎖された船倉内で、GNSS電波が届かず、なおかつ暗いため手動操作も困難な状況で、レーザー照射で自己の位置を推定する技術をもつ国産ドローン(写真)を用いた。
また、ドローンと操縦者のモニタリング端末を光ファイバーケーブルによって有線接続することで、電波干渉で無線通信に適さない環境において、安全な自律飛行に成功した。
なおかつ、従来と比べて高解像度のカメラをドローンに搭載することで、暗所でも精細な点検画像が撮影できたという。
MOLでは今後、乗組員でも容易に操縦できるドローンや、船内のさらなる閉所・暗所での飛行点検の技術開発に、取り組んでいくとしている。
