日本郵船(NYK)は6月15日、LNG(液化天然ガス)を主燃料とする自動車専用船の連続建造について、新来島どっくおよび日本シップヤードの造船2社と6月上旬に覚書を締結したと発表した。
建造予定隻数は各社6隻ずつの計12隻で、2025年度から2028年度にかけて順次、竣工する予定。いずれも全長: 約199m/型幅: 約38m/最大積載自動車台数: 約6800〜7000台の設計となる。
NYKは現在、2050年までに輸送単位当たりの二酸化炭素(CO2)排出量半減の環境経営目標を設定している。この目標達成に向けて今回、自動車専用船隊の入れ替えを決定し、連続建造を行うもの。
建造される12隻は、LNG燃料化と燃費良化のための船型改良によって、従来船(重油燃料船)に比べ輸送単位当たり約40%のCO2排出量削減が見込めるとしている。
NYKの自動車輸送本部では、昨20年10月に竣工したLNG燃料自動車専用船Sakura Leaderから順に新造自動車専用船のLNG燃料船への切り替えを進めてきており、24年までに既に8隻の投入を決定している。
今回発注した12隻が船隊に加わる2028年度には計20隻となり、総額2000億円弱の投資規模に及ぶ。
なおNYKは、「LNG燃料船は将来のゼロエミッション船実現までの中継手段のひとつと位置付けており、2030年頃からは水素やアンモニアなど、より環境負荷の低い船舶用燃料を用いたゼロエミッション船の投入を目指す」としている。