中国の交通運輸部がまとめた中国港湾におけることし上半期(1〜6月)のコンテナ取扱量は、全国合計が前年同期比15.0%増の1億3818万TEU、うち沿海諸港は14.0%増の1億2198万TEU、内陸河川諸港は22.4%増の1620万TEUといずれも2桁増を達成した。
昨20年の上半期では、世界最大のコンテナ港湾である上海が前年同期比6.9%減となったほか、中国のシリコンバレーといわれる深センが10.8%減と2桁のマイナスに、世界有数の大型港である寧波も4.7%のマイナス水準にとどまった。
これまで、右肩上がりに取扱量を伸ばし続けてきた中国港湾だが、特に昨20年上半期は、新型コロナという史上稀な災厄に見舞われ、初めてその成長に急ブレーキがかかったわけである。
ところがことしの上半期では、上記3港をはじめ、中国主要港すべてが前年水準を上回った(右表参照)。広州/営口/連雲港の3港を除く上位すべての港が2桁増と好調で、このうち深センが前年同期比24.3%増と最も大幅な伸び率を記録した。
さらにコロナ流行前の19年上半期と比べても、営口を除くすべての港が19年上半期実績を上回るなど、堅調な荷動きで推移している。
最初にコロナ感染が拡大した中国は真っ先にコロナ禍を克服、昨20年6月から前年同月比でプラスに転換し、その後著しい回復ぶりを見せている。ことし上半期でも中国港湾の存在感が改めて強調された結果といえよう。