日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の2021年7月往航、5月復航の速報値を発表した。
7月の往航は前年同月比10.0%増の181.8万TEUで13ヵ月連続プラスとなった。7月単月として過去最高の荷動きとなっている。
アジア側の積み地は、トップの中国が前年同月比2.7%減と13ヵ月ぶりにマイナスとなった。中国の減少については、塩田港の港湾作業員の新型コロナ感染による港湾封鎖や、台風によって混雑したことでの遅延が影響したとみられている。
中国以外の上位港は、ベトナムが前年同月比39.5%増、韓国21.4%増、インド52.0%増、台湾20.6%増、タイ17.4%増、日本45.7%増となった。
品目別では、トップの家具・寝具が34.3%増となったほか、6位の自動車部品も67.3%増と大きく伸びている。ただ、東南アジアを中心に新型コロナ感染の再拡大が続いていることから、今後の荷動きに影響が出てくることも考えられる。
一方、5月復航は0.7%減の53.4万TEUで3ヵ月ぶりのマイナス。アジアの揚げ地は中国が28.2%減、韓国が15.8%減と大きく落ち込んだものの、ベトナム(34.9%増)を中心に東南アジア揚げが大幅なプラスとなったことや、日本(2.9%増)、インド(121.3%増)がプラスとなったことで、全体の荷動きは微減にとどまった。
