ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の長期化を受けて、日本の損害保険大手である東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパンの3社は、4月20日から、通常の船舶戦争被害保険の「除外対象水域」をロシア周辺すべての海域に拡大、事実上の保険金額の大幅引き上げを行うことになった。
ロシアの軍事侵攻以降、 英London保険市場の戦争委員会連合(JWC)が、戦争保険を適用できない「除外水域」として3月に黒海、アゾフ海などを指定し、さらに4月20日からこれをロシア全域に拡大した方針に追随したもの。
これによって海運会社は通常の戦争保険の適用を受けられないため、指定海域へ航海する船舶は航海ごとに保険会社が設定する高額な保険を別にかける必要が生じた。
この保険料については、現実に戦争が起きている当事国の海域なので、黒海・アゾフ海はもちろん、北極海航路についてもリスクありと判断され、超高額になると見られている。
保険料は一般に運航船社が負担するものだが、これが運賃に上乗せされれば、さらに物流経費が上昇することになりそうだ。例えばロシア周辺海域ではLNG運搬船がまだ相当数、運航されているが、この保険料が数倍になる恐れもあり、それが原価に上乗せされてくることもありうる。