現行の労使協約期限切れを本2022年6月30日に控えて、米国西岸の港湾労使による労働協約改定交渉が5月10日、San Franciscoでスタートした。
使用者側団体であるPMA(Pacific Maritime Association)と、労働組合ILWU(International Longshore and Warehouse Union)との7月1日以降の新協約締結をめぐる交渉は毎日ベースで進められるが、交渉経緯の途中発表は行わないとしている。ただし労使ともに、交渉が合意に達するまでの間、荷役は続行されることを表明した。
今次交渉に関しては、米西岸経由物流の大混乱が米国で社会的な大問題となっており、国際物流業界からの注目度も高い。バイデン米政権も重大な関心を払っていると伝えられていることから、スムーズに協議が進展することを期待する向きも少なくない。
実際、PMAのJames McKenna会長(写真)は現地紙の取材に応えて、「(米西岸の)労使は良い関係にあり、交渉中の港湾荷役ストップはない。待遇改善も評価されている」と語っている。
またILWU側のWillie Adams議長も、「5月からの交渉でわれわれは合意に達するであろう」との楽観論をLos Angeles/Long Beach港湾局関係者に語ったという。
ただ、今次交渉の中で港湾労働者の賃金アップや福利厚生などについては、ILWU側も評価しているとされるものの、PMAとしてぜひ完全導入したい「港湾作業の自動化」に関しては、組合側の反発がまだ強く、協議が難航する可能性があると現地で報道されている。
PMAが今次交渉直前に発表した資料によると、LA/LB港湾の13ターミナルのうち、作業自動化を導入済みの2つのCTでは、他の非自動化CTより44%も作業効率が上がっており、同時に組合員の職域も狭まるどころか広がっていると主張している。この自動化をめぐる交渉の成否が鍵になろう。