三菱造船は6月8日、液化CO2輸送船(LCO2船)に搭載する球形カーゴタンク・システムの基本設計承認(AIP、Approval in Principle)を、フランスの船級協会Bureau Veritas(BV)から取得したと発表した。
LCO2船では、低温かつ圧力の高い状態で液化されたCO2ガスをカーゴタンク・システムに格納して輸送するため、同システムにはIGCコード(LCO2やLNGなどの液化ガスをばら積貨物として輸送する船舶の安全要件が規定された国際規則)に準拠する独立型タンクタイプCが適用される。
タイプCタンクの構造様式としてはこれまで、円筒型・バイローブ型・トリローブ型などが一般的だったが、三菱造船では今回、LCO2船用の球形カーゴタンク・システムの開発に成功、BVからのAIP取得に至ったもの。球形タンクは、タンク内の圧力に対する構造強度特性が円筒型・バイローブ型・トリローブ型に比較して優れているとされ、このタンク様式を適用することで配置の最適化や経済性向上が期待できると見込まれる。
三菱造船は、「今回のLCO2船用球形カーゴタンク・システムのAIP取得を踏まえて、海洋システムインテグレーターとしてLCO2船の開発とその事業化を積極的に推進するとともに、CO2を回収して転換利用や貯留を行うCCUSバリューチェーン構築と脱炭素社会の実現を目指していく」としている。