国土交通省は、11月2日〜11日の期間に開催された国際海事機関(IMO)の第106回海上安全委員会(MSC 106)の結果について、11月16日に発表した。
今回の会合では主に、(1)自動運航船(MASS)の国際ルールの骨子案作成や、(2)洋上風力・掘削施設などの洋上施設で作業を行う人員を輸送する船舶の安全基準の採択ーなどが行われた。
(1)では、MASSの国際ルールについて、前回会合では(将来的な義務化を見据えつつ)まず非義務的なものを作成することが合意されていたが、今回会合では、日本の提案などに基づくルールの骨子案について原則合意するとともに、会期間作業部会を設置して今後、MASSに関するセクションごとに作業を進めていくことでも合意した。
(2)では、燃料油の使用に関する安全対策海上人命安全条約(SOLAS条約)について、現在は火災などの防止の観点から引火点が60℃未満の燃料油の使用を原則禁止しているが、今回さらなる安全性向上のため、バンカー・デリバリー・ノート(BDN、燃料供給者から発行される書面)に引火点を記載することや、引火点が60℃未満の燃料が供給された際に条約締結国からIMOへの通報義務を課すことなどの条約附属書改正案が採択された。改正案は2026年1月1日から発効の予定。
また、洋上風力・掘削施設など洋上施設で作業を行う人員(Industrial Personnel=IP)を貨物船で13人以上輸送する場合の安全基準を策定するため、SOLAS条約附属書の改正および同附属書に基づく産業人員を輸送する船舶の安全に関する国際規則(IPコード)案が採択された。これらは、2024年7月1日から発効する予定としている。