米国下院に3月24日、コンテナ船社コンソーシアム(アライアンス含む)に認められている反トラスト法(独占禁止法)の適用除外を廃止する海運反トラスト法案“Ocean Shipping Antitrust Enforcement Act”が提出された。
同法案は民主党のJim Costa議員、John Garamendi議員、Josh Harder議員、 Jimmy Panetta議員、共和党のDusty Johnson議員ら超党派グループが提出したもの。
現在、米国では連邦海事委員会(FMC)の承認に基づき船腹共有協定(VSA)は反トラスト法適用除外となるが、同法案はこれらを廃止するという内容だ。
Costa議員は「長い間、外国船社は不公正な貿易慣行を続け、米国の輸出業者と消費者を苦しめてきた。今回の法案は、外国の独占企業に説明責任を問うとともに、海上輸送の競争条件を公平にし、輸送コストを引き下げることにつながる」とコメントしている。
一方、定航船社団体の世界海運評議会(WSC)は27日付けの声明で、「VSAは船社同士が船舶のスペースを共有するための協定で、船社が個別に提供するよりも多くの航路、多くの港湾に効率的なサービスを提供できることに加え、輸送コストやCO2排出量削減にもつながる。これは、荷主、港湾、消費者、そしてグローバルな供給ネットワークを維持するすべての労働者にとって良いことだ。同法案では、定期船輸送サービスの競争力と選択肢を減少させる」としている。
また、「VSAの各メンバーは運賃などの商業条件は各自で決定したうえで、互いに競合し、VSA以外の船社とも競合している。現在船腹シェアが20%を超える船社はなく、10%超は3社、5%超が7社のみとし、定航業界は非常に競争が厳しい」と強調した。
現在、欧州でも船社コンソーシアムによる共同配船を認める欧州委員会(EC)の競争法適用除外(CBER)制度をめぐって、欧州荷主業界とコンテナ定航船社側とが対立しており、船社への規制を強化しようとする動きが広がっている。
今回、米国で提出された法案の成立可否や当局の判断次第では、定期界に大きな影響を与える可能性があり、今後の動向が注目される。