カナダ西岸港湾の労働組合ILWUカナダが7月18日、連邦調停人が勧告した和解条件を否決し、ストライキを再開する可能性が出てきた。
ILWUカナダの幹部会が和解案を否決したもので、「公正な交渉による労働協約の締結に向けてピケットラインに戻る」と表明、同日付けで経営者側団体であるブリティッシュ・コロンビア州海事雇用者団体(BCMEA)に対し、7月22日からの再ストライキ(72時間前の通告が必要)を通知した。
ILWUカナダはBCMEAに対し、主に港湾作業の自動化からの職域確保と、記録的なインフレから労働者の生活を守るための賃金大幅アップの2点をめぐって交渉を続けていたが、合意に至らなかったため、7月1日からストライキに突入していた経緯がある。
ストライキが続く中で、カナダのSeamus O'Regan労働担当大臣が7月11日、連邦調停官に対して和解条件の勧告書を24時間以内に送付するよう要請、その後、調停人が労使に和解案を提示し、13日に暫定合意に至り、ストライキは終了した。
しかし、今回、ILWUカナダは一転して和解案を拒否する姿勢を明らかにし、再度交渉を求めてスト再開を通知したもの。
ILWUカナダは「同勧告が現在も、将来に向けても組合員の雇用を守る内容があるとは考えていないし、管轄権を守るという立場も変わっていない。BCMEAの加盟企業が過去数年間に記録的な利益を上げてきたにもかかわらず、雇用主は過去数年間に労働者が直面している生活費の問題に対処していない」と主張している。
一方、BCMEAは18日付けの声明で「公正かつ包括的な和解案は、ILWUカナダの指導者の一部を満足させることができなかった。この暫定合意を拒否することで、ILWU指導部はカナダ経済、国際的評判、カナダ国民の生活、サプライチェーンに依存するすべての人々にさらなる損害を及ぼすことを選択している」とコメントした。
その後、ILWUカナダは翌19日にストライキ通知を削除したものの、BCMEAは「依然としてストライキ再開は流動的で予測不可能であるが、必要に応じて主要な関係者とコミュニケーションを図る」としており、ストライキ再開への懸念が高まっている。