韓国船社HMMはこのほど、サプライチェーンの全行程におけるCO2排出量を可視化するデジタルツール「Supply Chain Carbon Calculator」をリリースした。
同ツールは、荷受地からデリバリー先までの温室効果ガス(GHG)の総排出量に関する分析データを、顧客に提供するもの。
算出の対象は海上輸送および内陸輸送で、海上輸送に関しては中立的な業界団体であるClean Cargoによる航路・船舶ごとの排出量データをもとに算出する。内陸輸送についてはグローバルロジスティクス排出量協議会(GLEC)の枠組みに沿って算出される。
排出量はWTW(Well to Wake、上流の生産から供給に至る段階)、 TTW(Tank to Wake、燃料の消費段階)を選択できるほか、顧客は推定排出量をB/L(船荷証券)に記載することができ、実際の輸送データに基づいた証明書の発行が受けられる。
HMMは「CO2排出量削減の必要性が高まる中、CO2排出量を可視化することで、カーボンニュートラルの達成を大きく前進させていく」とコメントしている。