日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の昨2023年12月往航と10月復航の速報値を発表した。
12月往航は前年同月比13.2%増の154.7万TEUで3ヵ月連続のプラス。この結果、23年の通年実績は前年比12.7%減の1833.3万TEUとなった。
21年と22年が年計で2000万TEUを突破し、大きく伸びていたが、23年は米国側で在庫を多く抱え込みすぎたことにより、年初から荷動きが低迷した。ただ、23年後半は荷動きが回復傾向にあり23年の通年荷動きは、新型コロナ流行以前の19年(1764.4万TEU)を上回っている。
海事センターは、「今後はパナマ運河の渇水とスエズ運河の航行不可が米西岸・東岸の荷動きにどのように影響してくるか注目される」との見解を示した。
23年通年のアジア側の積み地は、トップの中国積みが前年比14.7%減となったほか、2位ベトナム(同13.2%減)、4位インド(8.1%減)と上位積み地の荷動きが軒並み大きく落ち込んでいる。このほか、3位韓国は±0、5位タイが3.3%減、6位台湾が18.7%減、7位日本が4.9%減であった。
一方、23年10月の復航は1.3%増の48.5万TEUで2ヵ月連続のプラス。アジアの主要な揚げ地は、中国(5.0%増)、台湾(28.2%増)、マレーシア(27.7%増)がプラスとなったが、韓国(7.2%減)、インド(20.2%減)、日本(10.7%減)などがマイナスとなっている。
