日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の2024年1月往航と23年11月復航の速報値を発表した。
1月往航は前年同月比11%増の166.4万TEUで4ヵ月連続のプラスとなった。
往航荷動きは22年後半から23年前半まで低迷していたこともあり、24年1月の2桁プラスは前年からの反動増とも言えるが、新型コロナ以前(19年1月:157万TEU)の水準を上回っている。
基幹航路では、スエズ運河の航行不可とパナマ運河の渇水による通航制限が問題視されているが、米国往航ではこれらに伴う東岸揚げから西岸揚げシフトの大きな動きはないようだ。
1月の米国揚げの構成比は、西岸が52.3%、東岸が35.9%、ガルフとその他がそれぞれ8.6%、3.2%となっている。海事センターは、「今のところ西岸シフトの大きな動きは見られないが、今後の動向に注視する必要がある」とした。
1月往航のアジア側の積み地は、トップの中国積みが前年同月比13.2%増となったほか、ベトナム(同17.2%増)、韓国(22.0%増)、タイ(12.1%増)、台湾(20.4%増)、日本(17.2%増)など、主要な積み地が軒並み2桁プラスを記録した。対してインド(11.9%減)やインドネシア(11.2%減)が大幅に落ち込んでいる。
一方、23年11月の復航は5.3%増の53万TEUで3ヵ月連続のプラス。アジアの主要な揚げ地は、中国(3.0%増)、台湾(4.4%増)、ベトナム(28.1%増)などがプラスとなったが、インド(12.4%減)、韓国(3.6%減)、日本(16.0%減)などがマイナスであった。
