ヤマトホールディングス(ヤマトHD)は5月1日から、東南アジア〜欧州間でトラックと鉄道による国際複合一貫輸送サービスの提供を開始した。
これまで、東南アジアから欧州市場への海上輸送では最短の紅海ルートが主に利用されてきたが、紅海とその周辺海域では昨今、武装組織による船舶攻撃が続いており、多くの船舶が喜望峰経由のルートへの迂回を余儀なくされている。
喜望峰経由は紅海ルート比で最大20日ほどリードタイムが延び、迂回による海上運賃・保険料の高騰により、輸送コストも大幅に上がっている。
また、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・ガザ情勢など地政学的リスクも顕在化している中、これらに迅速な対応が行えるグローバル・サプライチェーン構築の重要性が高まっているところ。
こうした状況下でヤマトHDは今回、東南アジア〜欧州間のサプライチェーン安定強化を図り、海上/航空輸送に次ぐ新たな輸送手段の一つとしてトラックと鉄道を利用した国際複合一貫輸送サービスを開始したもの。
具体的には、インドシナ半島〜中国間についてグループ会社OTLのトラック輸送網を、中国〜欧州間はパートナー企業の鉄道輸送をそれぞれ活用することで、最終指定の納品場所までシームレスに輸送する。
サービス対象区間は、シンガポール/マレーシア/タイ/ラオス/ベトナム/カンボジア〜欧州(ウクライナ・ベラルーシ除く)間。輸送は物量に応じてコンテナ貸し切り/混載で提供する。
ヤマトHDは新サービスについて、「喜望峰ルートの海上輸送より短期間での輸送が可能で、航空輸送よりコストは低く、少ない温室効果ガス排出量で環境負荷の軽減も実現する」としている。