北米東岸・ガルフ港湾の労働組合で構成される国際港湾労働者協会(ILA)は、6月11日に予定していた米国海洋連合(USMX)との労使交渉を中止した。
ILAは、Maersk傘下のターミナル運営会社APM Terminals(APMT)が運営するアラバマ州Mobile港において、ILA組合員の労働力を排除するオートゲートシステムが使用されたことが判明したとしている。
ILAの広報は「これはUSMXが基本労働協約を一方的に回避した事例だ。USMXとの合意に対する明らかな違反であり、これ以上容認しない」とコメントした。
ILAのHarold Daggett委員長は「USMXの主要メンバー1社が現行協約に違反し続けているのであれば、USMXと新労働協約を巡り交渉するのは無意味だ」としたうえで「オートゲート問題が解決するまで交渉しない」ことを示唆した。
ILAはAPMTが米東岸・バージニア州南東部のHampton Roads港でターミナルの半自動化を開始し、Los Angeles港Pier 400では完全自動化を行っていると主張。Daggett委員長は「Maerskなどの外国企業が米国に来て、完全自動化ターミナルをわれわれに押し付けようとしている。その目的はILAの雇用をなくすことだ」と批判した。
米国東岸港湾では9月末に現行労働協約が期限切れを迎えることからILA、USMXは新協約の締結に向けた協議を開始。5月までに東岸・ガルフのすべての港におけるローカル交渉を完了し、今月から基本協約交渉を開始する予定だった。
今回の交渉中止により、米東岸港湾でのストライキの可能性が高まっている。直近ではフランスとドイツの主要港湾でもストライキが発生しており、港湾ストが世界中に広がっている。