BIMCO(ボルチック国際海運協議会)によると、ことし上半期の新造船竣工が160万TEU・264隻と過去最高を更新した。前回の記録が樹立された昨年上半期よりも3分の2増加した。
ことしは新造船の大量竣工による船腹の供給過多が懸念されていたが、足元ではコンテナ輸送需要が堅調に推移していることに加え、 紅海危機の長期化により、各船社はスエズ運河経由から喜望峰ルートへの迂回を継続している。
その結果、スケジュールを維持するための船腹の需要が高まり、新造船による追加船腹が吸収され、一転して需給が引き締められている。この船腹の需要の高まりから、本来なら解撤(スクラップ)される予定の高齢船が通常よりも長く運航され続けていて、上半期までのコンテナ船スクラップは計5万1000TEU・36隻にとどまっている。
記録的な状況にもかかわらず新造船の発注が増えていて、ことしに入ってから40万TEU・63隻が発注済み。受注残には28年までの納入分が含まれており、25〜27年にかけて毎年平均150万TEUの船腹が追加される予定という。
船型では1万2000〜1万7000TEU型が急速に増加している。同船型は既存のコンテナ船隊で22%のシェアを誇り、キャパシティも前年と比べて25%増加し、船隊全体の増加のほぼ50%を占めている。
同型のコンテナ船は22年、23年の成長の原動力となったが、同船型は発注済みキャパシティの50%以上を占めるため、今後数年間でさらにシェアを増やす見込みだ。
一方、1万7000TEU超の大型船は、15〜21年にかけて急増したが、現在は発注済み船腹量の17%にとどまっている。
コンテナ船の船腹量は、ことし第3四半期末に初めて3000万TEUを超え、年末までに3050万TEUに達すると予想されている。さらに27年末までに発注残が430万TEU増える見込みとしている。
BIMCOでは「貨物量の増加がこの拡大に追いつく可能性は低いため、船舶のリサイクルが増加し、全体的な船隊の成長が抑制されると予想される。さらに、紅海危機が落ち着き、船社が喜望峰経由の運航ルートを紅海・スエズ経由に戻すことができれば、コンテナ船の需要は減少する」と予測している。