外航船舶代理店業協会(JAFSA)は7月29日、2024年度夏季セミナーと懇親会を都内のホテルで開催した。
セミナーでは参議院議員の佐藤正久氏(写真左)による、“我が国を取り巻く安全保障環境”についての講演が行われた。佐藤氏は最新の国際情勢と日本が抱える地政学的リスクなどについて解説した。
「近年、軍事の面においてドローンやミサイルの発達により『海が陸地化』していて、日本を取り巻く環境が変わってきている。台湾とフィリピンの間に位置するバシー海峡などの海上物流の要所は常にリスクにさらされている」と指摘したうえで、「日本は島国だが、“物流が止まったら日本の経済や国民生活も終わり”ということを基礎に、国民に教育しなければいけない」と述べた。
米国大統領選についても触れ、「トランプ氏が大統領になった場合、中国に対して厳しく出る。現バイデン政権も対中関税規制を強化しているが、トランプ氏の方が強固な“アメリカファースト”思想を掲げている。米中経済のデカップリング(分断)による規制強化の対象が半導体やEVだけでなく、あらゆる分野に広がる可能性があり、同盟国や同志国にも対中の規制強化を強要してくるだろう。日本の国益を守るには相当うまくやらなければならない」との見解を示した。
緊張が高まっている台湾有事については「日本は物流だけでなく地理・政治的に一番影響を受ける」と警告、「物流は日本の生命線。政府や民間が一体となって守ることが大事だ」と強調した。
セミナー後の懇親会で飯垣隆三JAFSA会長(ベンライン・エージェンシーズ・ジャパン会長、写真右)は、「内容の濃い迫力のある有意義な講演を開催できた。実際、ここ数年のセミナーの内容を受けて、会員企業が増えている。今回のような魅力的なセミナーを続けていくことで、協会メンバーの増強を図り、当協会が将来発展していくことを期待していきたい」と述べた。
