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「紙幣探知犬」が成田空港に登場
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「紙幣探知犬」が成田空港に登場

 ことし7月3日に新紙幣が発行されたのに合わせたわけではないだろうが、東京税関はこのほど、海外への不正な現金持ち出しを防ぐ一策として「紙幣探知犬」の導入を決め、8月8日から成田空港で紙幣探知犬による検査活動を開始している。

 周知のように、関税法では税関に申告せずに100万円相当額以上の現金を持って出入国することを禁じている。

 しかし、最近では詐欺グループなどがマネーロンダリング(資金洗浄)を狙って、多額の現金を手荷物に隠して海外に持ち出す事件が多く発生しており、空港での水際対策が課題とされているところ。

 犯罪で得た資金の洗浄やテロ資金供与などの対策を検討する国際的な組織として「金融活動作業部会(FATF)」があるが、同部会は日本を含む加盟各国に、国境での現金運び屋への監視・取り締まり強化を求めており、それが今回の紙幣探知犬導入につながった。

 探知犬と言えば、訓練を受けた麻薬探知犬が空港現場で旅客の手荷物から麻薬を嗅ぎつけるなどのシーンはすでにお馴染み。実は今回の紙幣探知犬も、麻薬探知犬の中から特別に紙幣を嗅ぎつける訓練を受けたラブラドールレトリバーの2頭、「ライラック」と「トリ」の両犬が“就任”したもの。

 空港の出国審査場に並ぶ人々の手荷物に鼻をきかせ、これぞという怪しいバッグを見つけると、その前に座り込んでハンドラーの税関職員に合図を送ることになる。

 税関では、今後も訓練を続けて麻薬プラス紙幣探知犬を増やし、全国の空港に配置していきたいとしている。ちなみに、発行されたばかりの新紙幣についても、紙幣探知犬はちゃんと嗅ぎつけるという。

Last Updated : 2024/08/23