カナダ労働関係委員会(CIRB)は8月24日、同22日にロックアウトを実施した鉄道会社Canadian National Railway(CN)とCanadian Pacific Kansas City(CPKC)に運行再開を指示するとともに、労働者側のチームスターズ・カナダ(TCRC)に職場復帰命令を出した。
また、CIRBはTCRCと企業との間で拘束力のある仲裁プロセスを開始し、仲裁プロセス中にロックアウトやストライキを含む労働停止が発生しないように命じたほか、期限切れとなった現行の労働協約を新協約締結まで延長することを指示した。これによりTCRCはロックアウト後の26日に実施予定としていたストを中止した。
CNとCPKCはCIRBの指示に従い、8月26日に運行を再開した。一方のTCRCは、CIRBの裁定に対して強く反発しつつも、裁定に従う意向を表明したが、「CIRBの命令によって労働者の権利が著しく損なわれた」とし、連邦裁判所に上訴する方針を表明した。
CIRBは、8月29日に当事者との会議を開催し、仲裁プロセスについて話し合う予定としている。