米国のトランプ政権は3月4日、カナダとメキシコからの輸入品に対する25%の追加関税を発動した。また、2月に発動した中国への10%の追加関税についても税率を10%上乗せした20%に引き上げた。カナダ／メキシコ／中国は米国の主要貿易相手国だが、関税発動に対して各国とも対抗措置をとる構えで、貿易紛争が激化する懸念がある。

　カナダ・メキシコに対する関税については当初予定の2月4日から1ヵ月延期していたが、両国との交渉がまとまらなかった。しかしその後、トランプ大統領は両国に課した25%の追加関税について「妥協案を見いだす」意向を示し、3月5日には両国に対する25％の関税のうち、米国・メキシコ・カナダ協定（USMCA）で北米産と認定される自動車については、適用を1ヵ月間免除すると発表している。