日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の2025年10月往航と8月復航の速報値を発表した。
10月往航は前年同月比8.5%減の178.9万TEUで2ヵ月連続のマイナスとなった。また、9月までの累計は前年同期比2.3%増の1838.8万TEUとなっている。
10月往航のアジアの主要な積み地は、トップの中国が15.5%減の90.0万TEU(全体のシェア50.3%)と大幅に減少したほか、インドも17.1%減(9.4万TEU)と2桁マイナスを記録した。
そのほか、韓国(2.2%減)、日本(7.6%減)、台湾(1.0%減)の東アジアも減少した。海事センターは、「中国とインドの減少については、米国の関税引き上げが荷動きに大きく影響した」と分析している。
対してASEAN地域は5.3%増(全体のシェア31.0%)と好調で、ベトナムが6.8%増(29.0万TEU)、タイが4.2%増(10.4万TEU)と、中国に次いでベトナムが2位、タイが3位に位置付けた。
品目別では上位10品目のうち、4位のプラスチック及びその製品(3.3%増)以外の9品目が前年同月比マイナスとなった。なかでも6位の玩具、遊戯用具、スポーツ用品が16.6%減と大幅なマイナスを記録し、クリスマス商戦の季節需要品であるものの前年と比較して荷動きが落ち込んでいる。
一方、8月の復航は前年同月比0.7%増の47.2万TEUで3ヵ月連続のプラス。7月までの累計では5.3%減の369.1万TEUとなっている。
アジアの揚げ地は、トップの中国が34.2%減と前月に続いて大幅に減少したものの、ベトナム(79.8%増)やインド(17.3%増)、台湾(14.2%増)タイ(37.5%増)などが大きく伸び、前年同月から微増となった。日本は8.8%減の4.4万TEUであった。
