アジア→米国の21年8月荷動き:中国積みの減少続くも1.3%の微増に
日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の2021年8月往航、6月復航の速報値を発表した。
8月の往航は前年同月比1.3%増の184.8万TEUで14ヵ月連続のプラスとなった。前月の7月に続き、8月単月として過去最高の荷動きとなっている。
アジア側の積み地は、トップの中国が前年同月比7.0%減と7月(2.7%減)に続いて前年割れとなった。中国積みについては昨年好調だった反動に加えて、塩田港の新型コロナ感染による港湾封鎖など港湾機能低下による影響が長引いており、荷動き減少につながったとみられている。
中国以外のアジアの積み地は、韓国積みが27%増(10.3万TEU)、日本積みが15%増(4.7万TEU)と東アジア勢が好調なほか、東南アジアもベトナム積みが19%増(23.2万TEU)と増勢が続き、中国のマイナスをカバーしたことで、アジア全体の荷動きが前年同月比1.3%とプラスを維持している。
品目別では、トップの家具・寝具が4.8%増と中国の減少によって前月の2桁増から勢いを落としたもののプラスとなっている。また、自動車部品が44.9%増と昨年の反動増で大幅に増加したほか、プラスチック類も15.0%増と2桁プラスとなった。
一方、21年6月復航は前年同月比8.2%減の47.9万TEUで4ヵ月ぶりにマイナスとなった。アジアの揚げ地は中国が31.8%減と前月(28.2%減)に続いて大幅に落ち込んだ。
また、韓国向けが14%減、日本向けも4%減とマイナスであった。一方、東南アジア・南アジアは好調を維持しており、とりわけインド向けは前年同月から2倍に急増している。6月までの累計では前年同期比0.2%減とマイナスに転じている。

