豊田通商は1月11日、名古屋港および小名浜港（福島県）で水素の利活用モデル構築に向けた調査事業を開始すると発表した。

　この事業は、NEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）の調査事業の公募採択を受けて、名古屋港／小名浜港で、港湾および周辺地域における荷役機械やモビリティの燃料電池化（FC化）を含む、水素の利活用モデル構築に向けた実現可能性調査を行うもの。

　日本では温室効果ガス（GHG）を2030年までに2013年比で46%削減、2050年までにカーボンニュートラルとする目標を掲げる中、物流・人流・土木インフラ分野の重要拠点となる港湾では水素などのクリーンエネルギーを活用してGHG排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラルポート」の形成に向けた取り組みが推進されている。

　豊田通商は、「すでに米Los Angeles港、英Immingham港などで先行して行っている港湾のカーボンニュートラルに向けた取り組みで培った知見を生かし、国内有数のコンテナ取扱量がある名古屋港、東日本地域のエネルギーの主要供給拠点である小名浜港において、各パートナー企業と共同で水素利活用モデルの構築を通じたCNPの形成をめざす」としている。