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MaerskがAIを活用した通関・関税のプラットフォーム導入
Maerskは、新たなデジタルソリューション「Maersk Trade & Tariff Studio(MTTS)」の提供を開始した。
新プラットフォームは、現在の太平洋航路における米国関税の上昇、規制当局の監視、通関手続きの混乱、といった世界貿易が直面する問題に対して、AIを活用した一元的な通関・関税管理アプローチを提供するもの。
Maerskは、現在の国際輸送では、複数の通関業者を経由し、複雑化したデータと最適化の欠如によって平均で5〜6%の関税が過払いになっているとした。
また、出荷遅延の20%は通関準備の不備によって発生しているほか、自由貿易協定(FTA)の対象のうち、実際に利用されているのは50〜55%とだという。
FTAについては、多くの企業が発地と着地で適用されるFTAを網羅するためのリソースを持っていないため、サプライチェーンにおけるFTAの利用機会を損失している可能性があるとした。
MTTSはこうした課題に対して、AIを活用した関税エンジニアリングと最適化により6000超の製品コードと2万超のサブコードを適用することで、顧客に対して貨物の遅延や拘留、罰金を回避できるように支援する。
また、データパートナーからのリアルタイム更新に加え、Maerskの2700人の通関専門家のネットワークによって、関税の規制変更等が統合システムに反映される。
6月末から米国向け貨物でサービスを開始しており、その他地域でも8月からの本格運用を予定している。
Last Updated : 2025/07/04
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